歯周病ってどんな病気?

1.深さが1~2ミリの歯肉溝という溝が、歯と歯ぐきのさかい目にはあります。

2.歯肉溝にバイオフィルム(プラーク)が、お口の中を不潔にしてるとできます。

3.虫歯菌や歯周病菌などの細菌のかたまりがバイオフィルムです。不潔な状態が続くと、バイオフィルムはどんどん増えます。

4.さらに不潔な状態が続いていくと、歯石もできてきます。バイオフィルムによって歯ぐきに炎症が起き、歯肉が赤く腫れてしまいます。これが、『歯周病』のはじまりである歯肉炎です。

5.歯肉炎を放置しておくと、知らないうちに歯ぐきの内部にまで炎症が広がります。そして歯と歯ぐきのつなぎ目や、歯を支えている骨が破壊されて、歯周炎になります。歯肉炎と歯周炎を合わせて、『歯周病』と呼んでいます。

こんな症状ありませんか?

●起床時に口の中が粘つく
●歯が長くなった
●口臭がある
●食べ物が歯にはさまる
●歯ぐきが腫れている
●硬い物が噛めない
●歯ぐきがムズムズする
●歯がぐらつく
●歯をみがくと血が出る
●歯ぐきを押すと膿が出る
●水を飲むと歯がしみる

お口の中に上にあげた症状があれば、あなたは【歯周病】かもしれません。中高年で歯を失う原因の半分は、【歯周病】と言われています。

歯周病の予防に必要なこと

【歯周病】は、感染症という面と、生活習慣病という面を合わせ持った病気です。したがって、【歯周病】を予防するには、この両方の面からアプローチする必要があります。
感染症の面からは、プラークコントロール(【バイオフィルム】の機械的除去)、生活習慣病の面からは、生活習慣の見直しが大切です。

●プラークコントロール 
毎日の歯ミガキ  歯科医院での定期的なプラークコントロール

●生活習慣の見直し
タバコをやめる  ストレスをためない  規則正しい生活

プラークコントロール(【バイオフィルム】の機械的除去)の中心は、自分でおこなう毎日の歯ミガキにあります。言うまでもなく、歯ミガキで【バイオフィルム】(プラーク)をきちんと取り除くことは、歯周病の予防にとって非常に大切です。ぜひ自分に合った歯ミガキの方法を身につけて下さい。しかし、毎日の歯ミガキで歯ぐきから上の【バイオフィルム】は取れますが、歯ぐきから下のポケットに溜まった【バイオフィルム】や歯石は取れません。そこで、歯科医院で定期的に専門家によるプラークコントロールを受け、ポケットの中の【バイオフィルム】や歯石をきれいに取りましょう。

歯周病が全身の病気を引き起こす!?

歯周病から全身の健康を考えましょう
【歯周病】は全身の健康と深い関係があることがわかってきました

 1.全身環境からくる口腔内への影響

※骨粗鬆症
『閉経後の女性で全身骨密度と歯槽骨の高さは相関する。また、歯の喪失と全身骨密度は相関する。』

※喫煙
『喫煙者の【歯周病】の進行度合いは、健常者の2~7倍、喫煙者の【歯周病菌】の保有率は健常者の2~3倍。』

※糖尿病
『糖尿病患者の【歯周病】の発生率は健常者の2.4倍、糖尿病患者の血中の採集糖化物質が全身の感染症を悪化させる。』

※その他
特定栄養素の欠如、成人病薬の服用、免疫不全・異常
精神的ストレス、肥満

  上記の全身環境によりリスクファクター(疾患のなり易さを高める一要因)が起きる。それにより以下の手順で【歯周病】になる。

1、歯ぐきがはれちょっとした刺激で出血する。
2、歯と歯ぐきの境目が広がり歯ぐきが下がりはじめる。
3、歯ぐきからウミが出て口臭がひどくなり歯がぐらつきはじめる。
4、歯のぐらつきがひどくなり、最後には歯が抜けてしまう。

 2.【歯周病】からくる口腔細菌が全身に及ぼす影響

※肺炎
『歯周病菌が肺炎患部から検出される。誤飲により口腔内の細菌が呼吸器官に入る。』

※動脈疾患
『歯周病患者の心疾患による死亡率は健康な人の1.9倍、発作は2.8倍。【歯周病】の進行と心疾患の発生は比例する。歯周病菌などの毒素に対してカラダがつくり出す炎症物質が血管壁の肥厚を促進する。』

※感染性心内膜炎
『歯周病菌が心内膜炎患部から検出される。』

※低体重児出産(早産)
『歯周病菌の毒素が体内の炎症物質を増加させる。低体重児出産(早産)の母親の炎症物質量は、歯周ポケット内及び羊膜内双方で高く、相関する。』

※その他の全身疾患
冠状動脈疾患、敗血症、菌血症、糖尿病

医院情報とアクセスマップ

〒761-8045
香川県高松市西山崎町886-1
TEL/087-886-8900 FAX/087-886-8309

■診療時間
(平日) ○9:00~13:00  ○14:30~18:30(最終受付時間18:00)
(土曜日) ○9:00~13:00  ○14:30~17:00(最終受付時間16:30)
※休診日 木・日・祝日